お数珠はお葬式、法事、墓参りなどに用い、仏様と心を通い合わせるための法具として、仏教徒にはなくてはならないものでしょう。
今、コロナウイルスによって全世界が困惑しています。その昔、お釈迦様が国中に疫病がもたらされたときに108の木槵子(もくけんし)の実を繋ぎ「仏法僧の名を唱うれば災いも無くなり、心身も楽になる」と説いたといわれております。
このように数珠の数は108が基本であり、除夜の鐘を108回突くのと同じで、それは人間の欲望と執着の数を現わしています。
悟りに至る前の菩薩の修行段階では108の半分の54珠の数珠になっています。そのまた半分の27珠の数珠は、27聖賢を現わしています。お釈迦さまは晩年布教に出かける弟子たちに愛用していた菩提樹の数珠を形見として分け与えたのが珠の数の少ない数珠、現代の略式(片手)の数珠とされています。
数珠は一粒一粒に諸仏・諸菩薩の名が名があてはめられており、諸仏・諸菩薩の姿に信仰という心でどなたでも一つはお持ちいただきたいものです。